Fanpla

JP
JP EN

WHITEPAPER ホワイトペーパー

2.0プロジェクトについて

2.1 背景

Fanplaプロジェクト創出の背景には、以下に示す音楽業界の構造的変化や新たなトレンドが大きく影響しています。

固定価格が主流の販売モデル

CDをはじめ、ライブチケットやグッズ販売、ファンクラブ等のアーティスト活動におけるビジネスモデルは、いずれも価格が固定された「定価販売」がスタンダードとなっています。例えばファンクラブの場合、ファンの熱量が異なる中でも会費は基本的に一律となっており、ライブチケット販売においても各公演や座席に対するファンの熱量が異なる中、その価格は概ね一律であることが基本となっています。

音楽配信(ストリーミング)の台頭

音楽市場はSpotifyやApple Musicといった有料サブスクリプションサービスの普及により、従来の「購入型」から「聴き放題の定額制」へと移行しています。さらに、これらのサービスは世界的に広まり、今や音楽視聴のスタンダードとして定着しつつあります。
また、音楽生成AIの登場により、AIが自動生成した楽曲が配信されるなど、新たなテクノロジーによる変化も音楽業界に大きな影響を与えています。

ストリーミングサービスとSNSがもたらす音楽市場のグローバル化

ストリーミングサービスの普及により、音楽は簡単に国境を越えて広がるようになりました。これにより、アーティストは国内だけでなく、海外のリスナーにも気軽にアクセスでき、従来よりも広範な視聴者層へアプローチすることが可能になっています。
さらに、SNSの普及も日本の音楽市場のグローバル化を強力に後押ししています。XやInstagram、TikTokなどを通じて、アーティストは自らの活動をリアルタイムで発信でき、ファンも直接フィードバックを返すことができるようになりました。このように、SNSはアーティストとファンの距離を縮め、世界中のファンとつながる手段として重要な役割を果たしています。

アーティストとファンの共創

国内外を問わず、熱心なファン同士がSNSでつながり、「ファンダム」と呼ばれるコミュニティを形成するケースが増えています。ファンダムとは、特定のアーティストや作品に対して強い共感や愛着を持つファンが集まり、情報や感想を共有したり、応援活動を行ったりする場です。近年、このファンダムの存在はファン同士の熱量をさらに高めるために非常に重要な役割を果たすようになっています。ファンダム内での交流は、ファンの熱量を増幅させ、アーティストや作品に対する支持を強固なものにします。また、ファンが自発的にSNSでの応援や宣伝を行うことで、アーティストの認知度も自然と広がる効果が生まれ、ファンダムの力がアーティストの活動を支える大きな推進力となっています。このように、ファンダムはアーティストとファンの関係をより深め、応援活動をさらに盛り上げる重要なつながりとなりつつあります。